2016-02-17 予算案 衆院採決にらみ 与野党駆け引き活発に
円高ドル安を背景に株安が続くなか、与党側は、衆議院予算委員会で、新年度予算案の採決の前提となる中央公聴会を速やかに開催し、今月中に衆議院を通過させたい考えだ。これに対し、民主党などは、安倍政権が進める経済政策の問題点について徹底的な審議を求めていく方針で、衆議院での採決もにらんだ駆け引きが活発になっている。
新年度・平成28年度予算案を審議している衆議院予算委員会は、15日、経済や地方創生をテーマに、安倍総理大臣にも出席を求めて集中審議を行うほか、17日には福島県郡山市と高松市で地方公聴会を開くことになっている。
与党側は、自民党の二階総務会長が「新年度予算案を一日も早く成立させることが最大の景気対策であり、審議が渋滞しないよう、しっかり対応をしていく」と述べるなど、外国為替市場での円高ドル安を背景に株安が続くなか、予算委員会での採決の前提となる中央公聴会を速やかに開き、採決の環境を早期に整えて、今月中に衆議院を通過させたい考えだ。
これに対し、民主党は、岡田代表が「今の株価の状況は、アベノミクスが機能しておらず、破綻したことを示していると言われてもしかたがない」と述べるなど、今後の審議で安倍政権が進める経済政策の問題点を指摘し、徹底的な審議を求めていく方針だ。
また、民主党などは、甘利前経済再生担当大臣を巡る問題に加え、丸川環境大臣が被ばく線量の目標を巡る発言を撤回した経緯なども追及していくことにしており、予算案の衆議院での採決もにらんだ与野党の駆け引きが活発になる見通しだ。