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2016-02-18 民主・維新合流、当面先送り

民主党の岡田克也代表は、維新の党との合流を夏の参院選後に先送りする方針を固めた。枝野幸男幹事長と16日に協議し、一致した。近く党内に説明し、維新に「新党準備協議会」(仮称)の設置を呼びかけて合流協議の継続をめざす。今後は、両党を含む野党が参院選でどのように連携できるかが焦点となる。
民主(衆参131人)と維新(同26人)は昨年12月、衆院で統一会派を結成し、参院選前の合流について協議を続けてきた。両党の解党・新党を求める維新に対し、民主は「選挙準備が間に合わない」として吸収合併を主張。その場合、比例議員の政党間移動を制限する国会法の規定で参加できない維新の参院議員に配慮し、民主と維新の参院を分党して合流させる案も検討したが、党内の理解が得られなかった。また参院選が迫る中、野党勢力の結集に向けた具体的な戦略をまとめきれていないことも先送り判断につながった。
維新の党は、幅広い野党勢力の結集につなげるべきだとして、両党が解党して新党を結成することを求めており、党内からは参議院選挙の準備も考慮して、「今月中に合意できなければ協議を打ち切るべきだ」という意見も出ている。
一方、民主党の幹部の間では、「解党には地方組織も含めて膨大な事務手続きが必要になる」などとして、「維新の党の議員が民主党に加わる形の合流を目指すべきだ」という意見が強まっており、「維新の党が譲歩しない場合、協議を参議院選挙以降に先送りすべきだ」という声も出ている。
民主党の岡田代表と維新の党の松野代表は引き続き、合流の可能性を模索する考えだが、維新の党が、両党が解党して新党を結成することを求めているのに対し、民主党は解党には否定的で、意見の隔たりが大きいことから、両党の幹部からは「当面、合流は難しいのではないか」という見方も出始めていた。
岡田氏ら民主執行部は維新との統一会派を維持し、選挙協力についても引き続き協議する構えだ。だが、維新は「参院選前の合流がなければ統一会派も解消する」と主張しており、反発が予想される。民主内でも前原誠司元代表らが解党・新党を求めた経緯があり、意見集約までに曲折がありそうだ。

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